コーチのコンフリクト
WEEKLY GLOBAL COACH Vol.797 より
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自らがCEOであり、著述家であり脚本家のマーガレット・フェファーナンは、著書『見て見ぬふりをする社会』の中で、次のように述べています。
企業の不正や、会社の存続を揺るがすような大惨事は、情報が隠されたことが原因ではなく、情報が見えているにも関わらず、その情報を扱うと生まれるかもしれない「コンフリクト」(意見の衝突や不一致、対立のこと)をお互いがおそれ、みなが意識的に目をそむけた結果である、と。
実に、欧米企業の役員の85%が、仕事上における対立をおそれ、問題を提起せずにいる、というのです。
そこに重大な危機が迫っているかもしれないのに、です。
なぜ、私たちはそれほどまでに「コンフリクト」を避けるのでしょうか。
私は、コンフリクトには、避けてもさほど問題にならないものと、避けるとあまりに代償が大きいものがあり、経営に近いポジションになればなるほど、「コンフリクト」から避けようとする「自分自身」とのせめぎ合い、つまり「自分とのコンフリクト」を乗り越える必要があると考えます。
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これを読んだ時、変化をしたいと言いながら、変化を自然に避けてしまう自分達を思い出しました。
そこに、1つでも2つでも、変化しようと本気で思った人だけが変われるのだろうなと。
また、変化をすることは拒んでないと言い、「気づいたことがあれば、ドンドン言ってくれ」と言うリーダーに限って、実は言ってきたら、嫌そうな顔をしたり、それはこうだろ!と説教を延々として、意見することを諦めるようにしている事に気づいていない事が多いのです。
私達コーチも、コンフリクトを恐れず、そのことをフィードバックできるか、だと思います。
以前の私は、今までのご苦労などを察すると、そうなるのも解るわあっと思って居ましたし、今も思います。けれども、伝えてみないと、相手にどう見えているかは伝わらないですから、最近は伝えることにしています。
受け止め方は様々です。
けれども、コーチ自身が、相手が挑もうとする「コンフリクト」の前に、その人へのコンフリクトをおそれ、言わなかったら、誰もいう人が居ません。私達コーチも、コンフリクトを避けようとしないようにしていく必要があるのだと思いました。