違いをもたらす違い

昨日(2011年7月10日)は、山水閣の片岡孝夫社長の講演を企画運営しました。その際の話の中での、印象的なキーワードをメモします。

学生時代に学生ベンチャーとして、マーケティングの仕事をしてみて、企業運営の楽しさを感じ始めていたが、当時はまだ集団成功主義ではなかった。
しかし、尊敬する稲盛さんの作った会社に就職が決まり、社訓を何度も言っている間に、今の僕をも支える言葉へと変化していった。
「不可能の向こうに可能性が。あきらめの向こうに成功があることを信じて行動すべし」

最初は数字をあげろ!という言葉にしか聴こえてなかったけれど、これはチームリーダーの資質を示したものだとわかるようになったのは、出向先から戻ってからのことでした。

父親が大学生の時に肺がんで亡くなり、就職をしていたのですが、その後に1年だけ、旅館清算のために戻ろうと決めました。
しかし、多額の負債の額を聞いて、清算さえできないと現実を知ることとなり、「立ち上げよりもたたむことの方が大変だ」という事を知ることとなりました。

そうなると、「やりたい事」なんて浮かばなくて、まずは「やりたくないこと」を決めて、徹底的にやめました。
すると、自然に大切にしたいことが残り、やるべきことが見えてき始めました。そして、徐々にコンセプトが決まり始めました。
すると、当時最悪だった稼働率はどんどん高まってきて、稼働率を100%にしてみたいと宣言をした。

結果として、19名の社員のうち、徐々に退職者が増え、1名だけが残ることとなりました。その一名だけが、僕の思いを、コンセプトを信じてくれていたのでした。けれど、この経験をもとに、サービスありきであり、社員と一緒に共有していくことの大切さを改めて考えることになりました。そこで理念を作ったのですが、理念を作る時に大切にしたのは「自分達が喜べる」「自分達がワクワクできる」ものになっているかということでした。

こうして思いを社員と共に共有してくると、更に稼働率は上がってきたのでした。最初の稼働率100%を目指したときと違うのは、思いの共有でした。思いを作ることによって、思いに共感してくれる人が入社するようにもなってきたのでした。

(中略)

人的資源は簿外資産。本当に必要な人はどんな人なのか。それを見極めていくことも大切。
そして、経営者は、自分や事業の成功を信じ、常に前に進んでいかないと、ついてくる社員が不安になったり、後ろ向きになる。だからこそ、稲盛さんに叩き込まれた社訓は、今でも僕の大切な名言となっています。

こうした事を考えるきっかけとなったのは、ジェームススキナーさんのセミナーに参加した時に、ジェームスさんに直接質問された「あなたの違いをもたらす違いは何?」という質問。
このおかげで、差別化を考えてきてはみたものも、何が違うのかを改めて考えるきっかけになりました。

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とにかく、根拠のない自信かもしれないし、確固たる自信なのかもしれないけれど、「駄目」だと自分であきらめるのではなく、やってみる。自分を信じて動いてきた結果が今の山水閣なんだという事を感じさせられました。

私達自身にも同じ言葉をかけてみましょう
「あなたの違いをもたらす違いは何ですか?」

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