粗にして野(や)だが、卑(ひ)ではない

メンターと話していて、「人は本質は変わらない」とも言われるが、成長し、結果として、変わったとみられることはあるんじゃないだろうか。と。

となると、果たして今までの何が必要なのか。

知識も進化し、自分で作っている仕事のツールも進化する。結局取っておくのは、他の時に他の見方ができる可能性があるものだけでもよいのではないか。

そう考えてみて、断捨離をするものの軸が、「私に必要なものか」ということだったものが、「これからの私に必要か」に変化しました。

今まで捨てられなかったものを捨てるきっかけは、コーチとの対話でした。コーチとの対話も日々進化している。

そんな時に、断捨離していても捨てられないものがあることに気づきました。私の「あり方」「考え方」に触れるものです。

前の職場のお亡くなりになった社長に、人の前で話すのが苦手な私が聞きました。

「社長は、お話しが凄く伝わってくるし、緊張もされてないようですが、何を意識していらっしゃるんですか。」と。

すると、そそくさと自分の部屋に戻り、そこに書いてくださったんです。

「粗にして野(や)だが、卑(ひ)ではない」

石田礼助が国鉄総裁に就任した後、国会での初登院で言った言葉と言われているそうですが、「外見や言葉遣いが洗練されず粗野に見えるとしても、考え方に筋が通っていて、卑劣なことは決してしない」ということらしい。

社長がこの言葉をくださった後に仰ってくださったのは、「自分がどう見られているかを気にするのではなく、何を伝えたいか、だと思う。そして、その考えが格好良いから言うとかではなく、自分の考えであれば、筋が通り、結局は伝わる。と俺は思う。」というようなことを、仰ってくださいました。

この言葉はずっと大切にしておこうと、大切な言葉たちのファイルに綴じてあるもので、今もまた整理の際に、捨てられない大切な考え方として、浮かんできたものです。

私の言葉は筋は通っているだろうか。伝わっているだろうか。どこかで格好つけてないだろうか。ふと、そんな問いかけが、どこかで見ててくださるかもしれない社長から聞こえた気がしました。

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