日本の伝統を大切にしたい

昨日(2010年10月23日)は東京でコラボセミナーでした。「礼(日本の伝統を大切にした礼儀)美人・生活(生活を楽しみ豊かにする)美人・対話(人との関わる)美人」が、形にできたときが真の和美人ではないかというコンセプトのもと、それぞれの道のプロ4名が集まって「シャイニング(輝いている)」というグループを作り、活動を始めました。現在、東京を拠点に1年ほど小さくですが活動をしています。その活動の一環として行われた昨日のセミナーは、「対話美人」担当である私がメインでしたが、その中に「礼美人」「生活美人」の要素をそれぞれの担当の先生にお願いをし、つながりをもって纏めたセミナーでした。ですから、私は講師であると同時に、受講者でもありました。その中での学びの中で、伝統を大切にしたいという思いが高まりましたので、皆さんにもおすそ分け

礼美人担当は、二人の先生がいらっしゃいます。「江戸しぐさ」の先生と、「慣例慣習・着付け」などの先生です。昨日は「江戸しぐさ」の先生にご担当いただきました。

その中での学びです。

そもそも「江戸しぐさ」とは江戸の町を商売繁盛と平和の存続の考案された行動哲学なのだそうです。その哲学のもと大切にされたのが、他人を思いやる事が普通にできる人づくり、社会づくりだそうです。そして、現在、それが伝統文化の振興と、心豊かで文化的な平和社会の実現に貢献するために「えどしぐさ」として注目を集めています。

最初に感動したのが、「しぐさ」という言葉。「仕草」でも「仕種」でもなく、江戸しぐさでは「思草」と書くそうです。これは、人を思う行動という意味だそうです。そこから既に、人とのかかわりの中に密着していたものなんだと感じました。

「傘かしげ」「腰うかせ」でしたか、よく聞くようになったしぐさもあるのですが、こんなこともあるんだと知ったこと。

はたらく・・・・という言葉です。
 午前は自分の生活のために「働く」、午後は人のために「傍楽(はたらく)」、そして夕方はあそぶ「明日備」(明日に備えてリフレッシュする)という事も教えの中にはあるそうです。
働くと言っても、自分だけのためでもなく、人のためだけでもなく、何のためなのかの時間を分けて、皆さんが働いてきたからこそ江戸の街は栄えていたんだなと感じました。

そして、こうしたしぐさを伝承していくためにも子供への教育というものも大切にされていました。

「三つ心、六つ躾、九つ言葉、十二文(ふみ)、十五末決まる」と言っていたそうです。
三歳までにいっぱい愛情を注ぎ心を育て、6歳には礼儀をトレーニングし、9歳には挨拶をし、言葉を交わせるようになる。12歳では世辞(気の利いた言葉、季節の言葉など)を手紙としてかけるようになり、15歳には新羅万象。と教育の目処が伝えられていたようです。

日本にも素晴らしい伝統、素晴らしい教えがあるのに、世界基準になることが叫ばれ、日本が世界にあわせていくとされていますが、私達の日本人らしさも大切にしていきたいものです。
そういいながら、私自身も着物を毎日きるわけでもありません。髪を結うわけでもありません。しかし、心の部分は日本らしさも改めて見直してみたいと思いました。

共に提供する側ではありましたが、私自身も受講生としてすごく大切な事を学んだ気がしましたので、ここに記させていただきます。

2件のコメント

  • 今の時代、見た目のきれいな女性は確実に増えてますネ。
    でも、しぐさの美しい女性が減っているような気がします。それから、言葉遣い。

    そして、若い人たちはそのことを知らない。ある意味可哀相だと思う。前の世代から伝えられていないのじゃないカナ?人は人と関わることで人たり得るのに、人と人との関わり、コミュニケイションが減っていないだろうか?伝えるべきことが伝わっていないだろうか?僕はできる限り伝えていきたいと思う。って、悪い見本かもネ。f(^^;

  • ガリレオさん

    内面の美しさが「思草」にあわられるんでしょうね。私もまだまだですが、伝えていく人達が少なかったら、若い人達に伝わるも何も、「知らない」って事ですものね。古臭いって仰る人も居るのかもしれません。しかし、日本の伝統を「道」というものを学ばないといけないのではなく、日常に語り継がれる伝統なら、一段と大切にしていきたいなと私は思いました。華道・茶道を含め、道を極めるには時間も費用もかかるかもしれません。その事を学んでいらっしゃる方も素敵だなっていつも思っていました。私も道では、書道でした。

    しかし、「思草」は、日常にある相手への思いやりの表現。誰にでもすぐにできること。相手を思い、傘をかしげてぶつからないようにするとかね。そんな日常の中での「思草」を言葉遣いも含め、大切にしていけたらいいですね。

    ガリレオさんが同じような思いを持ってくださるのが、嬉しいです。
    私達も、伝えていける「思草」を普段から心がけたいものですね。

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